成長期に重要な亜鉛と身長の関係性

身長を伸ばすために必要な栄養成分のひとつとして亜鉛があります。しかし、子どもの成長にどのような関わりがあるか知らない人も多いのではないでしょうか?

亜鉛は幅広い効果が期待されますが、効率よく摂取することで身長促進につながるとされています。

今回は亜鉛について、働きや豊富に含む食材をご紹介していきます。

亜鉛は成長ホルモンを促進させる

子どもの成長に大きく関わる「亜鉛」は、成長期に摂取すべき非常に大切な栄養素です。

亜鉛は成長ホルモンの分泌を促し、体内の酵素の働きを助けて骨の発達に直接関わるとされています。

子どもの身長を伸ばすために欠かせない成長ホルモンは脳下垂体から分泌されます。血液によって肝臓に運ばれた成長ホルモンはIGF-1(ソマトメジンC)という物質になり、軟骨組織の増殖活動を進めます。

この流れから子どもの身長が伸びると考えられています。

成長期の子どもに与える亜鉛の効果

成長期に欠かせない栄養素である亜鉛は成長ホルモンを促すことに加えて、身長に効果的な働きがあります。

新陳代謝を高める

亜鉛は新陳代謝を高める作用があります。新陳代謝が高まるということは細胞分裂が多く行われることになります。

子どもの成長に細胞分裂は非常に大切で、細胞分裂を繰り返して体は大きく成長します。

カルシウムの吸収を助ける

亜鉛はカルシウムの吸収を助ける効果も期待できます。カルシウムはしっかりした丈夫な骨をつくりますが、体内に吸収されにくいという特徴を持っています。

そのカルシウムの吸収率をアップさせるために亜鉛が必要とされ、相乗効果によってカルシウムを体内に吸収しやすくします。

亜鉛は身長への効果以外にも、子ども、男性や女性にうれしい効果・効能がたくさんあります。

・脳内の伝達物質を調整したり、脳器官を正しく機能させたりと、学習面にも役立つ「記憶力の向上」

・ホルモンバランスを整えて不快な症状を緩和させる「イライラの解消」

・思春期の吹き出物や肌荒れなどの解消、髪のトラブルを改善する「美肌・美髪効果」

・体内のビタミンAの代謝を促し、アンチエイジング・生活習慣病予防にも効果が期待できる「抗酸化作用」

・傷の早期回復や病気に負けない体をつくる「免疫力の向上」

・男性の前立腺・精子に亜鉛は多く存在するため、精子の形成に役立つ「生殖機能の改善」

亜鉛の力を借りることで様々なメリットがあるので、ぜひ積極的に摂取してみてはいかがでしょうか。

亜鉛の必要摂取量とは

子どもの1日の亜鉛推奨量は以下のようになっています。

年齢/性別 男子 女子
6~7歳 5mg 5mg
8~9歳 6mg 5mg
10~11歳 7mg 7mg
12~14歳 9mg 8mg
15~17歳 10mg 8mg

参考文献:日本人の食事摂取基準(2015年版)
https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000041955.pdf

亜鉛の必要量は年齢とともに増えていき15歳~17歳でピークを迎えます。

特にスポーツをしている子どもは、亜鉛が大量の汗と一緒に体外へ出てしまう可能性があるので、推奨量よりも多く摂るほうがよいでしょう。

亜鉛が不足すると成長障害が起こる?

亜鉛は多くの酵素の構成部分であり、たんぱく質の合成はもちろんのこと、ホルモンの合成やDNAの複製などにも深く関わっています。

骨や筋肉の生成が盛んな成長期に亜鉛が不足してしまうと、低身長といった成長障害を引き起こす可能性があります。

亜鉛不足から亜鉛欠乏症になり、食欲不振や味覚障害、免疫力の低下、爪や皮膚・髪の毛の健康を損なうといった症状が出てきます。

亜鉛はミネラルのなかで不足しがちな栄養素

亜鉛は人間の体に不可欠な必須ミネラル16種のうちのひとつです。たんぱく質の合成に必要な亜鉛はたくさんの食材に含まれていて、バランスの良い食事を摂っていれば不足しないと言われてます。

ですが、亜鉛の体内での吸収率は約30%と低いため、多くの食材に含まれていてもうまく栄養を取り込むことができずに不足しがちになってしまいます。

また、偏食やダイエットで食生活が乱れていると、さらに亜鉛不足になってしまいます。

亜鉛を豊富に含んでいる食材

亜鉛は体内で作り出すことができない栄養素のため食品から摂る必要があります。

主に肉類や魚介類、種実、穀類などに含まれていて、そのなかでも含有量が多い食材は下記の通りです。

【含有量が多い食材】

肉類・・・牛肉、豚レバーなど
魚介類・・・牡蠣、うなぎ、たらばがに、あわび、するめ
大豆類・・・納豆、高野豆腐、えんどう豆
ナッツ類・・・アーモンド、落花生
その他・・・卵やチーズ、切り干し大根など

参考文献:文部科学省食品成分データベース
https://fooddb.mext.go.jp/ranking/ranking.html

亜鉛を多く含む食材はいろいろとありますが、これらを効率よくメニューに加えていくのはむずかしいかもしれません。

いったいどんなメニューが最適なのでしょうか?

和食メニューはヘルシーでおすすめ!

和食はヘルシーでなおかつ、一汁三菜といった栄養バランスの良い食事が摂れるのでおすすめです。

お米であれば精白米よりも胚芽米のほうが亜鉛を多く含んでいます。高野豆腐や切り干し大根で煮物にしたり、みそ汁の具に使えば手軽に摂取できます。アーモンドやナッツを使って和え物なども、野菜と一緒にバランス良く摂ることができて最適です。

このように、意識的に毎日のメニューに摂り入れることで亜鉛不足を防ぐことができます。

亜鉛の吸収率を高めるために摂るべき栄養素

亜鉛を豊富に含む食品を食べる際は、クエン酸やビタミンCと一緒に摂取すると、より亜鉛の吸収率を高めることができます。例えば、牡蠣にレモンを絞って食べる方法は理に適っているのでおすすめです。

逆に食物繊維、穀物、フィチン酸と同時に摂取してしまうと吸収を妨げてしまいます。

フィチン酸というのは、穀物・豆類、インスタント食品に配合されている添加物です。また、スナック菓子などに配合されている添加物、ポリリン酸も吸収が悪くなるといわれています。

最近では、レトルト食品やインスタント食品を利用する人が増え、偏った食生活になりやすいので注意が必要です。

食事から摂取できないときはサプリを活用

成長期に必要な栄養素は毎日の食事から摂取していくのが理想ですが、亜鉛は不足しがちな栄養素です。

また、亜鉛が多く含まれる食べ物に、納豆や卵黄、チーズなど子どもも食べる機会が多いものがありますが、かなりの量を食べないと1日分の必要量の亜鉛を摂取できないので、カロリーのほうが気になる人も出てきます。

そのため、亜鉛を摂取するのであれば、サプリメントでカバーするのもひとつの方法です。

【亜鉛が配合されたサプリメント】

・ドクターセノビル
・ノビルン
・アスミール

これらのサプリメントには亜鉛以外にも、カルシウム、マグネシウム、アルギニン、ビタミンB、ビタミンDなど、子どもの成長に欠かせない栄養素がたくさん配合されているので、栄養成分を効率よく摂ることができます。

また、摂取量には上限もあります。亜鉛自体の毒性は低いので食事からの摂取であれば副作用が起きることはありませんが、サプリメントや亜鉛強化食品で過剰に摂取した場合は、急性中毒を発生して嘔吐、下痢、食欲不振などが起こる可能性があります。

慢性的な過剰摂取は、同じく必須ミネラルである鉄や銅の体内への吸収を阻害することもあるので摂取量には気をつけましょう。

亜鉛は子どもの成長に欠かせない

亜鉛は細胞分裂や新陳代謝に深く関係しているので、身長の伸びが期待できる成長期にはしっかり摂りたい栄養素です。

吸収率が低く不足しがちな栄養素ではありますが、比較的多くの食べ物に含まれているため、加工食品など偏った食事を見直すことで十分量を摂ることができます。

身長の伸びには亜鉛だけでなく、カルシウム、たんぱく質なども重要なので、メニューには野菜を加えるなど工夫しながら栄養を補っていきましょう。

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