成長期の子どもの身長が伸びない原因に「筋肉」は関係ない!

世間では、成長期に筋肉をつけると身長が伸びないと言われています。そんな噂を気にするのは、背が低いと悩む子どもたち。

その多くは、バスケットボールやバレーボールなどの運動部に所属しており、筋肉と身長のどちらも欲しい子どもにとっては深刻な問題です。

果たして、成長期に筋肉をつけると身長は伸びないのでしょうか?

成長期に筋肉をつけても身長には影響しない理由

成長期に筋肉をつけると、子どもの身長が伸びないということはありません。なぜなら、「身長と筋肉は、同時に成長しない」からです。

身長が伸びるということは、骨が伸びることです。そして、骨が伸びるとは、関節の近くに存在する「骨端線」にある軟骨が増えます。

つまり、「骨の成長が終わった後に、筋肉の成長が始まる」という意味になります。


(1)骨の成長が始まる


(2)骨の成長が終わる

(3)筋肉の成長が始まる

骨と筋肉の成長には順番があるため、身長が伸びる時に筋肉が邪魔をするという情報は、大きな誤解ということです。

骨端軟骨(成長軟骨)が増え、硬い骨へと成長している時は、どんなに運動をしても筋肉はつきません。まずは、筋肉をつける前に、運動量を増やし、どんどん骨を成長させていきましょう。

適切な運動や筋トレは骨を伸ばす!

成長期における運動は、骨の成長促進に効果があるという報告が多いです。上記でも述べたように、身長が伸びることは、骨端線に存在する軟骨が伸びることです。

この骨端線にある軟骨を増殖させる働きがあるのが「成長ホルモン」になります。成長ホルモンは、運動を行うと筋組織(筋肉繊維)が壊されるため、その部分を修復しようと分泌されます。

つまり、成長ホルモンの分泌が多いと、その分、骨端軟骨が増え、大人の骨に成長して、身長も伸びるということになります。

特に、筋力トレーニングなどの無酸素運動後に、大量の成長ホルモンの分泌が望めます。

成長ホルモンの分泌を促す筋トレ方法

・腕立て伏せ
・腹筋(クランチ)
・背筋
・スクワット

回数は、1日10~20回までで、自分のペースで筋トレを行ってください。

また、全体的にバランスよく筋トレを行うことも大切です。お腹や腕だけといった、1つの部位に集中して筋トレをするのは良くありません。必要以上に骨端軟骨に悪影響を与えるため避けましょう。

骨端軟骨は、通常の骨よりも柔らかいため、とても傷つきやすいです。そこに、運動や筋トレで過剰な負荷をかけてしまうと、軟骨がつぶれ、骨が成長しなくなり、身長の伸びを妨げる原因となります。

身長の伸びを妨げる運動や筋トレ

うさぎ跳びや、ダンベル(鉄アレイ)を持った状態でスクワットするなど、長い時間、ヒザや腰に負担がかかる運動や筋トレは、身長が伸びにくくなると言われています。

・過度な運動や筋トレ
・継続的に重いものを持ち上げる

重量挙げやフルマラソンなど、疲労の激しい本格的な運動や筋トレを取り入れるのは、高校生(思春期)になってから始めるのが理想的です。その頃には、骨の成長が終わり、筋肉の成長が始まります。

骨の成長が終わるサイン

思春期を迎えると、男子は男性ホルモンの働きにより筋肉質な体格になり、体脂肪率も下がります。そして、女子は女性ホルモンの働きで、体重も増え、丸みを帯びた体へと変化します。

このような体型の変化が表れ始めると、骨の成長が終わりに近づいている合図です。

身長を伸ばすには「ジャンプ」する運動がいい?

一般的に、身長を伸ばすためには、「バスケットボール・バレーボール・ジョギング・縄跳び」が最適な運動と聞きます。その理由は、ジャンプは、骨に対して縦方向の力をかけて、刺激を与えることで、骨を伸ばすためと言われています。

しかし、縦方向に刺激しても骨が伸びるという医学的根拠はありません。つまり、身長を伸ばすためには、どんな運動でも良いです。

運動は、他人に言われて行うものではなく、自ら進んでするべきです。噂に惑わされず、自分の好きなスポーツの種目を選びましょう。

運動嫌いな子どもにはストレッチがおすすめ

すべての子どもが運動好きというわけではありません。最近は、ゲーム機の他にも、パソコンや携帯など、小学生や中学生の間でも普及しています。特に、インドア派の子どもは、外で遊んだりせずに、ネットや携帯で遊ぶことを好むため、運動不足になっています。

そんな子どもに、強引に運動させたとしても、ストレスが溜まってしまいます。ストレスが溜まると、成長ホルモンは分泌されず、余計に身長は伸びません。

そこでおすすめなのが「ストレッチ」です。ここでは、小学生以上を対象とした骨の成長を促すストレッチをご紹介します。

身長に効果的なストレッチ法

(1) 腰に手を置き、左右に足を少しだけ開いて、まっすぐに立つ。
(2) 上半身はまっすぐにしたまま、約2秒、息を吐きながら、大きく一歩を前に踏み出す。
(3) (1)の体勢に戻る。(2)から(1)に戻るときは息を吸いながらゆっくりと戻す。
(4) これらの動作を左右交互の足で、8回ずつを1セットと考えて、合計3セット行う。

きつい場合は、最初は回数を減らし、徐々に慣れてきたら増やしていくといいでしょう。スポーツが苦手な子どもは、ストレッチから始めてみて下さい。大切なのは、無理なく継続して行うことです。

筋肉は身長が伸びない理由と関係ない!

筋肉をつけても身長に影響を及ぼすことはありません。間違った運動や筋トレなどで、骨を傷つけないことが重要です。

筋肉をつける時期に入る前は、適切な運動や筋トレ、ストレッチを行って下さい。

また、身長が伸びない他の理由は、激しい運動をし過ぎて、体がくたくたになってしまい、ご飯が食べられないことでの栄養不足という可能性も考えられます。

骨を伸ばすには、成長ホルモンの分泌を増やしてくれる「たんぱく質」を豊富に含む食材を使った食事を食べましょう。もしくは、サプリメントやプロテインなどの栄養補助食品を摂取する方法もあります。

運動と食事の生活習慣を見直し、たくさん成長ホルモンを分泌させて、骨をぐんぐん成長させましょう。

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