アルギニンは子どもの成長に必要な栄養成分

子どもの身長を伸ばすには成長ホルモンを促進させることが重要です。その働きをサポートするのに効果的といわれるのが「アルギニン」。

限られた成長期のなかで、少しでも成長の手助けとなるものがあれば摂らせてあげたいですよね。

ところが、アルギニンって本当に子どもに必要なの?と疑問に思っている人も多いのではないでしょうか。

今回はアルギニンの必要性と効果について解説していきます。

アルギニンと子どもの関係性

子どもの成長率は、乳児期と思春期に急激な身長の伸びがあります。アルギニンはそんな子どもの身長に深く関係しています。

どのように関わっているかというと、アルギニンには成長ホルモンの分泌を促進させる効果があります。

身長は骨が作られて骨が伸びることで身長が伸びます。骨が作られるには、脳下垂体から成長ホルモンが血液中に分泌される必要があります。

小児期には成長ホルモンと栄養が大切であり、アルギニンはその成長ホルモンの合成と促進に重要な役割をしています。

性ホルモンも骨の成長と関係があり、思春期に多くの性ホルモンが分泌されると身長が伸びます。

アルギニンは直接的に背を伸ばすわけではありません。ですが、成長ホルモンの分泌が少ないと身長は伸びづらくなるので、間接的に子どもの成長期に働きかける栄養として効果があると言えるでしょう。

また、成長障害、低身長症(成長ホルモン分泌不全性低身長症)の治療にも医療用アルギニンが注射で投与されています。

この病気の場合、成長ホルモン治療の開始として成長ホルモン注射が必要とされ、骨端線が閉じていない状態であることが条件とされます。

子どもの身長を伸ばす効果が期待されるアルギニンは、次のような役割も持っています。

脂肪代謝の促進

アルギニンの力によって分泌された成長ホルモンは脂肪の代謝を促進させます。代謝が促進されることで筋肉を強くします。

血流改善

アルギニンは血管や心臓などの内側を構成する内皮細胞では、一酸化窒素、シトルリンへと変化します。

一酸化窒素は血管を広げて血流を改善する効果が見込めるため、動脈硬化や心筋梗塞といった病気の予防にもなります。

免疫力アップ

アルギニンは免疫細胞を活性化する作用もあります。病原菌や感染症などから体を守り、健康で元気な体でいることは成長にも大切な要素です。

そのほかにも、スポーツをしている子どもにとってはうれしい疲労回復効果、ニキビなどの肌トラブルを抱えている子に向けて美容サポート効果などがあります。

アルギニンとはいったいどんな栄養成分?

アルギニンはたんぱく質のなかのアミノ酸です。人の体は20種類のアミノ酸から作られており、そのなかでも2種類のアミノ酸に分類されます。

体内で合成できない9種類を「必須アミノ酸」、体内で合成できる11種類を「非必須アミノ酸」と呼びます。

分類されるアミノ酸の種類は以下のようになります。

【必須アミノ酸】
体内で合成されないため、食物から摂取しなければならないアミノ酸

バリン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、リジン、フェニルアラニン、トリプトファン、スレオニン、ヒスチジン

【非必須アミノ酸】
体内で合成できるが、食物からも摂取したいアミノ酸

アルギニン、グリシン、アラニン、セリン、チロシン、システイン、アスパラギン、グルタミン、プロリン、アスパラギン酸、グルタミン酸

アルギニンは体内で作り出せる「非必須アミノ酸」ですが、体内で生成される量はわずかということもあり食事からも補う必要があります。

そのため、アルギニンは「準必須アミノ酸」とも呼ばれています。

子どものときは成長のためにアルギニンがたくさん必要なのですが、体内で生成される速度と分解されていく速度が釣り合わず、アルギニンはどんどん分解されていってしまいます。

1日に必要とされるアルギニンの摂取量とは

成長期の子どもが摂取すべきアルギニン量は1日4000mgと推奨されています。

臨床実験で子供にアルギニンを4000mg以上経口摂取したところ、成長ホルモンの分泌が通常の4.2倍になったという研究結果から、子どもの成長に効果が得られやすいとされています。

参考文献:米国国立医学図書館
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/8227981

もちろん、ホルモンの分泌量には個人差もあり、身長の伸びる時期にはバラつきがあります。

ですが、分泌量を増やす効果は期待できるので、子どもの身長をどうにかしたいと思っている人は、アルギニンを積極的に摂ってみてはいかがでしょうか。

アルギニンを食材から摂るには

アルギニンに限ったことではありませんが、基本は食事からの栄養摂取が安全性も高く最適です。

アルギニンを豊富に含む食品にはどんなものがあるのでしょうか。含有量が多い食品は次のようなものがあります。

食品名/100gあたりのアルギニン量

豚肉ロース 1300mg
鶏むね肉 1300mg
かつお節 4300mg
真あじ 1200mg
湯葉(干し) 4300mg
高野豆腐(凍り豆腐) 4300mg
大豆 1200mg

参考文献:文部科学省 日本食品標準成分表2015年版 アミノ酸成分
http://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/1365473.htm

アルギニンは主に肉類、魚介類、豆類に多く含まれます。特に豚肉などゼラチンにはアルギンが豊富に含まれています。

アルギニンは熱に弱い

アルギニンは魚類でも摂取することができますが、熱に弱いという特徴を持っているので、調理方法にも気をつけなければなりません。

焼き魚や煮付けは熱を加えるため、ほとんどのアルギニンが溶け出して摂取できなくなります。

もっとも効率的な摂取の仕方は生食でお刺身がメインになりがちですが、ほかの食材も使ってバランスの良い食事を摂るように心がけましょう。

アルギニンの効果的な摂取方法

アルギニンの摂取タイミングは目的や望む効果によって変わってきます。

筋肉増強であれば運動前・運動後の摂取、ダイエットやアンチエイジング、免疫力向上であれば空腹時での摂取、身長の成長であれば寝る前に摂取するのがおすすめです。

成長ホルモンは就寝後2~3時間の間に多く分泌されるので、アルギニンを効果的に働かせるのなら寝る前の摂取がよいでしょう。

食生活で摂取しきれない場合はサプリメントで補う

子どもは好き嫌いや偏食などから、食事のみで1日に必要なアルギニン量を摂るのはなかなかむずかしいと思います。

また実際に、食事からでは少量しか摂取できず必要量には満たないことが多いです。

そんなとき頼りになるのがアルギニンが配合されたサプリメントです。

子どもの成長にはアルギニン以外にも、カルシウム・亜鉛・鉄・ビタミンD・ビタミンB群などをバランスよく摂ることが大切です。

これらの栄養素が配合されたサプリメントを摂取すると身長の伸びに効果が期待されます。

【アルギニンが配合されたサプリメント】

・アスミール
・ノビルン
・プラステンアップ
・ノビルン

副作用や健康に影響はあるの?

アルギニンは体内でも生成される準必須アミノ酸なので、摂取することでの副作用はありません。

ただし、サプリメントからの摂取は過剰摂取につながってしまう恐れがあります。

普段の食事から摂れるアルギニンは少量なので問題ありませんが、サプリメントはついつい摂りすぎてしまう場合があり、1日20g以上摂取してしまうと健康被害につながります。

アルギニンは強アルカリ性で胃や腸に入るとその壁を傷つける可能性があります。また大量摂取により、腎臓に負担がかかって肝機能が低下することもあります。

摂取する際は適切量を守ることを意識しましょう。

子どもにとって「アルギニン」は救世主

アルギニンは直接成長ホルモンの分泌に働きかけるため、子どもの成長にとって影響力がとても強い成分です。

必要量をしっかり正しく摂り入れ、ほかの栄養成分も組み合わせて摂取すると相乗効果を発揮します。

食品だけで十分な量を摂取するのはむずかしいですが、サプリメントを併用することで身長促進が期待できます。

アルギニンは大切な時期の体づくりに欠かせない栄養素なのです。

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