身長が止まった大人でも骨端線が残っていれば背を伸ばせる!

成長ピーク期の10代を終え、「もう身長は伸びないかも…。」と絶望に打ちひしがれる大人たち。そんな低身長コンプレックスを抱える大人が望むことはただ1つ。それは、「身長を伸ばしたい!」ということです。

成人した後でも、成長期の子どものように、ぐんぐん身長を伸ばせるのでしょうか?身長が止まった大人の皆さんの疑問にお答えします。

大人になっても身長は伸びる?

大人になると、成長期の子どものように、身長を伸ばすことはできません。それは、身長の伸びる仕組みに関係しています。

身長が伸びるということは、骨が伸びることです。骨が伸びるということは、成長期にしか存在しないと言われる「骨端線」にある軟骨細胞が増え、硬い骨になることです。

骨端線は、成長期~思春期が過ぎ、子どもから大人の体へ変化すると共に、自然に閉じていきます。

つまり、大人になると骨端線が閉じるため、成長期の子どものように、「骨を伸ばして身長を伸ばす」ことは不可能ということです。

閉じた骨端線を開く方法は、残念ながら現在の医学では「ない」と考えられています。そのため、骨端線が閉じてしまうと、どんな方法でも身長は伸びません。

骨端線が閉じる平均年齢とは?

骨端線の閉じる平均年齢は、男性が17~18歳、女性は15~16歳です。

ただし、性別や体重、生活習慣によって発育には個人差があるため、まれに、骨端線の閉じる時期が遅いケースがあります。

その年齢は、男性で25歳頃、女性で23歳頃までと、成長スパート期を過ぎた20代でも、骨端線が開いている場合もあるようです。

ようするに、 骨端線が残っていれば、大人でも身長を伸ばすことができます。

大人でも骨端線が残っていれば身長は伸びる!

骨端線の有無は、病院のレントゲンを撮ることで確認ができます。幼児や小学生までの子どもは「小児科」、中学生以上の場合は、「整形外科」で調べられます。

しかし、骨に痛みがあるなどの異常がなく、骨端線の有無だけを知りたいという目的では、レントゲン撮影を拒否される可能性があります。骨端線の確認を目的とするレントゲン撮影が出来るのかを、事前に病院で確認すべきです。

骨端線があると身長を伸ばす治療が受けられる?

骨端線の軟骨細胞は、成長ホルモンの働きにより増殖します。そのため、成長ホルモンが体内で不足すると、身長に影響を及ぼす原因になると言われています。

もし、骨端線が閉じていなくて、骨端軟骨が存在する場合は、身長を伸ばす治療「成長ホルモン補充療法」の対象になるかもしれません。

現在、骨を延長させる手術(外科的治療)以外で、身長を伸ばせると科学的根拠があるのは、腕や太もも、お尻に打つ成長ホルモン注射(内科的治療)だけです。それ以外の方法は、まったく効果がありません。

そして、成長ホルモンの治療で、身長を伸ばす効果を発揮できるのは、骨端線が残存している期間だけになります。また、治療を終了する時期は、骨端線が閉じた時と言われています。

骨端線がある→治療可能→骨端線がなくなった→治療終了

ようするに、身長を伸ばす治療にも、「骨端線の有無」が大きく関わるのです。

成長ホルモン補充療法は、投与してすぐに効かないため、通常は早い時期から行います。それは、思春期開始前で、「男子は4~11歳、女子は4~10歳」ぐらいまでが、もっとも効果が期待できる時期と言われています。

しかし、成人を迎えていても、一度、骨端線の有無の確認と、成長ホルモン分泌反応をみるホルモン検査を受け、医師による治療が可能か、診察してもらうのもいいかもしれません。

成長ホルモンの過不足で身長に影響する病気

成長ホルモンは、ホルモンの司令塔とも呼ばれる「脳下垂体」から分泌されています。

小児期に成長ホルモンが過剰に分泌されると、身長がどんどん高くなる「巨人症」が起こり、成長ホルモンの分泌が低下すると、成長障害の1つ「低身長症」が発症します。

大人の場合は、成長ホルモンが過剰に分泌されると、手足が大きくなる「先端巨大症」が起こり、成長ホルモンが低下すると、「成人成長ホルモン分泌不全症」になります。

◆◇◆成人成長ホルモン分泌不全症◆◇◆
成人成長ホルモン分泌不全症は、身長の伸びが不十分になる可能性が高まる。他にも、心臓や血管の機能低下、筋肉量・骨量の低下、骨や皮膚が弱くなったり、疲れやすくなるなどの症状が出る。また、小児期に「成長ホルモン分泌不全性低身長症」の診断を受けた人が、「成人成長ホルモン分泌不全症」になる確率が高い。

現在、日本人の平均成人身長は「男性で172cm、女性で158cm」になります。ここまで身長を伸ばすことは、医療の範囲では厳しいと言われます。

子どもの頃に、低身長症の治療をした後の平均身長は、男性で159cm、女性で147cmです。この身長に到達すると、理想の身長にはほど遠いですが、治療は成功したと言われます。

つまり、身長を伸ばすのは、とても難しいことです。そして、骨端線の有無などの時期が限られています。

しかし、骨端線が閉じてしまった大人の中には、身長が伸びたという声も実際に聞きます。どうして身長が伸びたのでしょうか?

その理由には、クッション的な役割を持つ背骨の「椎間板」が関係するようです。

身長を変化させる「背骨の椎間板の伸び縮み」

背骨の「椎間板」が、1日の間に伸び縮みして身長を変化させます。

夜の睡眠中は、横たわっており、椎間板にかかる重力による圧力が小さいです。また、椎間板の中心部「髄核」は、スポンジのように吸収性が高く、水分を吸ってゆっくりと膨らみます。そうすると、椎間板の厚みが増し、翌朝には身長が高くなっているというのです。

反対に、起きているときは、椎間板が重力で圧迫されるため、髄核がじわじわ水分を放出して、薄くなってしまいます。そのため、日中には背が縮んで行くのです。

人は、無重力環境でしばらく生活していると、背骨の骨の隙間が開いて、身長が伸びるという報告があります。

2018年1月、JAXAの金井宣茂宇宙飛行士が、ソユーズ宇宙船で国際宇宙ステーション(ISS)に滞在していたときに、身長が伸びたことをTwitterで世界に発信しました。

金井宇宙飛行士は、宇宙に着いてから行われた身体計測で、身長2cm伸びていたそうです。実際に、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の公式サイトにも下記のように掲載しています。

宇宙飛行士が宇宙に行くと、数センチ(だいたい1~2センチ)身長が伸びる、という現象がおこります。中には7センチ以上伸びた人もいます。

これは脊髄の椎間板(軟骨)が宇宙の重力から解き放たれた環境で伸びるからです。ひとつの椎間板あたり、約1ミリ伸びます。

ファン!ファン!JAXA!「宇宙に行くと背が伸びるって本当ですか?」より引用
http://fanfun.jaxa.jp/faq/detail/224.html

人によっては、腰や背中に痛みを感じることもあるくらい体に変化が生じますが、地球に帰ると重力の影響で、身長はもとに戻ってしまうようです。

地球上の人間は重力と加齢によって背が縮む

地球上では、人間は重力の影響を受けるのは仕方のないことです。他にも、骨密度が低下することによって、骨がつぶれてしまい身長が縮んでしまいます。

骨は、新陳代謝を繰り返して、常に新しく生まれ変わっていますが、歳を重ねると新陳代謝の働きが衰えてしまい、骨密度は低下傾向になります。骨密度が低下すると、高齢者に多い骨粗しょう症が起こると言われるのです。

◆◇◆骨密度◆◇◆
カルシウムやマグネシウムなどのミネラルや、たんぱく質などの成分が、骨にどれくらい含まれているか数値化したもの。
喫煙、アルコール、運動不足、ストレス、ダイエットといった生活習慣によって、骨密度低下につながることもある。

思春期を過ぎると、ほぼすべての成人男女が年を取るにつれて背が縮み始め、重力にも逆らえません。そのため、大人は少しでも身長を高くしようと、ストレッチやヨガなどを行い、姿勢を整えて必死に抵抗するしかないのです。

姿勢を正して身長を伸ばす方法

姿勢が悪い人の特徴に、猫背が多いです。スマホやパソコンの画面を夢中で操作していると、いつの間にか前かがみになっており、猫背になりがちです。猫背は、背骨が常に曲がっている状態で、実際の身長より低くなってしまっています。

そのため、この背中の丸まりを矯正すると、身長が伸びると言われているのです。猫背の姿勢によって、丸く固まってしまった背中の筋肉をほぐしてあげましょう。

猫背を解消する「筋肉ほぐしストレッチ」

(1) まずはうつ伏せになり、
手をついて上半身を起こします。
(2)目線を天井に向け、
その状態で20秒キープします。

この動作を2セット繰り返します。丸まった背中を反り返らせる姿勢をとることで、固まった背中の筋肉がほぐれ、少しずつ猫背も改善されます。習慣づけるために、夜の就寝前や朝の起床後など、ベッドの上にいるときに軽く行うと、継続しやすいです。

また、正しい姿勢に矯正することで、栄養素を体の中にスムーズに送り込むことができます。

なぜなら、猫背などで姿勢が悪いと、心臓や肺、胃腸などの臓器を圧迫をしてしまう可能性があり、食事で摂った栄養素の消化や吸収が上手くいかなくなったり、血液やリンパ液の循環を妨げる恐れがあるからです。

姿勢を改善するということは、骨を伸ばしているわけでは無く、一時的に身長が伸びるだけですが、体を健康にする効果もあるので、おすすめです。

骨端線が残ってない大人の身長は伸びない!

大人になってからは、成長期の子どもたちのように、骨を伸ばして身長を伸ばすことは不可能です。まだ骨端線が閉じずに残っている場合は、大人でも身長が伸びますが、残っていても、だいたいは20代前半までと言われいています。

骨端線が閉じてしまっている大人は、骨を伸ばして身長を伸ばすことはできませんが、猫背を改善し姿勢を正すことは、一時的に縮んだ身長を高くする効果はあります。

身長がぐんと伸びるなどの劇的な変化はないですが、見た目が美しくなる上、健康な体づくりにもなるため、日々の生活習慣に取り入れていきましょう。

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