身長サプリメントを飲むだけでは「子どもの身長を伸ばす」効果はない

自分の身長が低くく、子どもの身長も低いと気になるパパやママは多いと思います。さらに、男の子だと特に申し訳なく感じる親もいるとか。

世の中には、そんな親の悩みを解消する身長(成長)サプリメントが販売されていますが、本当に身長を伸ばす効果はあり、子どもに飲ませても安全なのでしょうか?

今回は、サプリメントの効果について調べました。

身長サプリメントを飲むだけでは身長は伸びない

身長サプリメントには、「身長を伸ばす効果がある」および「成長を促進する」という学術論文はありません。日本小児内分泌学会の公式サイトでも、下記のように公表しています。

1.カルシウム、鉄、ビタミンDを含んだサプリメント
これらの栄養要素の不足により、もし成長が阻害されている場合には、栄養要素を補充することにより成長が正常化する可能性はあります。

たとえば主に乳幼児期に発症するビタミンD欠乏性くる病では、成長障害がおこり、ビタミンDの補充により成長は正常に回復します。

しかしこれらの栄養要素の不足がない場合には、これらの栄養機能食品を投与しても成長促進するという科学的なデータはありません。

一般社団法人 日本小児内分泌学会より引用 http://jspe.umin.jp/medical/kenkai.html

つまり、インターネットや雑誌、テレビなどで宣伝されている身長サプリメントには、子どもの身長を伸ばしたり、成長を促進する作用はないということです。

しかし、栄養成分が不足している場合には、サプリメントの効果は期待できるということになります。

そもそもサプリメントの役割とは?

栄養補助食品とも呼ばれるサプリメントは、ビタミンやミネラル、必須アミノ酸など、健康維持に役立つ特定成分を補給できる錠剤やカプセル、タブレットや粉末のことです。

1980年前後の欧米で誕生し、その後、さまざまなサプリメントが登場しました。

手軽に不足しがちな栄養が補えるサプリメントの需要は、日本でも増えていますが、医薬品ではないため、安全性や有効性など、まだ分からないことが多いと言われています。

特に子どものサプリメントの摂取に注意しよう!

幼稚園や保育所を利用する保護者約1,500人を対象に、国立健康・栄養研究所が、サプリメントについて調査を行いました。

その結果、幼児の15%がサプリメントを利用しており、その中には、保護者が飲んでいるサプリメントを子どもに与えているという家庭もありました。

大人用サプリメントは、「健康維持、疲労回復、ダイエット」などを目的にしたものが多く、子ども用サプリメントは「身長を伸ばす、脳の発育」など、子どもの成長に必要な栄養補給食品がほとんどです。

そのため、大人と子どもでは、サプリメントに配合されている栄養素も違うため、同じものを服用するのは危険です。

小さな体の子どもは、大人よりもサプリメントの効果が強く出るため、安易に摂取するのは避けましょう。

成長期の子どもに不可欠な栄養素とは?

小学生~中学年の成長期には、内臓、神経、脳、免疫機能などが発達します。特に、成長スパート期には、性ホルモン分泌の作用で、身長や体重が増加し、子どもたちの見た目も、大人の体に近づきます。

そして、体が成長するときに使われるエネルギーとして、たくさんの栄養素が必要となります。

【成長期の子どもに必要な栄養素】

・たんぱく質
・カルシウム
・マグネシウム
・アルギニン
・亜鉛
・鉄
・ビタミンB群

成長期の子どもは、大人以上に必要とする栄養素が増えるため、欠乏症になりやすい時期と言えます。栄養素は、サプリメントではなく普段の食事でしっかり補いましょう。

栄養は食事で補うことが1番大切!

サプリメントは、好き嫌いの多い子どもの偏食を悪化させてしまう恐れがあります。そうすると、成人した後も偏った食生活が基本となり、生活習慣病になる可能性が高まります。

また、幼児期や児童期の子どもは、味覚を育てる大事な時期です。そのため、季節を感じられる旬の野菜や、肉、魚などを使った料理を食べて、食材本来の味や香りを楽しむことが大切になります。

これは、サプリメントでは得られないことです。

子どものときから、栄養バランスのよい食事の習慣づけを心がけてください。では、バランスの良い食事とは、どのような食事でしょうか?

下記サイトは、農林水産省が推奨する食事バランスの見本になります。献立を考える際に、参考にしてみてください。

農林水産省「食事バランスガイド」

食事のバランスをイラストで分かりやすく説明している。
http://www.maff.go.jp/j/balance_guide/attach/pdf/index-2.pdf

農林水産省「給食はバランス食の見本」

給食は、主食、主菜、副菜、牛乳・乳製品、果物の5つがバランスよく食べられる。栄養士が献立を考えているため、子どもの体に必要なエネルギーの約3分の1が摂れる。
http://www.maff.go.jp/j/syokuiku/kodomo_navi/letstry/sample.html

サプリメントを活用する前に専門家に相談しよう

身長サプリメントは、それだけを飲んだからといって、子どもの身長は伸ばせません。子どもの成長に必要な栄養素は、三度の食事から十分に摂取できます。

上記で紹介した食事バランスガイドを参考にしながら、日頃の食生活をチェックしましょう。

そして、本当に我が子には、サプリメントで栄養を補給する必要があるのかどうかを考えてください。

それでも、サプリメントを活用したい場合は、健康食品の原材料や副作用の心配、疑問点など、気になるポイントをまとめて、専門家に相談しましょう。

・医師
・薬剤師
・管理栄養士
・消費生活センター
・お客様相談センター
・問い合わせ窓口
・サプリメントアドバイザリー

サプリメントを利用する前には、一度、冷静になって判断することが大切です。

例え、「背を伸ばす効果がある」と宣伝されていたり、たくさんの口コミや人気の高いおすすめの商品であっても、自らで得た情報を信じて、サプリメントを選んでください。

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