骨端線にどんな刺激を与えると身長が伸びるのか

成長期になると「子どもの身長はいつまで伸びるの?」「あとどのくらいで止まってしまうの?」と気になり始めます。

身長の伸びに欠かせない骨端線には閉鎖時期があり、骨端線に効果的な刺激を与えることで身長が伸びやすくなります。

ここでは、骨端線はいつまであるのか、どのようなことが骨の成長につながるのかなど、骨端線と身長の仕組みについて解説いたします。

背が伸びるには骨端線の有無が重要

子どもの身長を伸ばすには骨の成長が必要です。

骨はどうやって伸びていくかというと、「骨端線」と言われる骨の端にある軟骨部分によって骨が成長し背が伸びる仕組みになっています。

この「骨端線」は「成長線」とも呼ばれ、成長期の子どもにしか見られず病院のレントゲン検査で確認することができます。

骨端軟骨の組織では、新しい骨をつくる骨芽細胞と、古い骨を溶かして分解・吸収する破骨細胞が働いています。

成長期は骨芽細胞の働きが一番活発。骨を溶かして壊す破骨細胞の活動スピードよりも、骨をつくる骨芽細胞の活動スピードのほうが速いため、骨がグングンと伸びていきます。

骨芽細胞の活動でつくられた軟骨に少しずつ、カルシウムやリンなどの栄養素ミネラルが吸着して硬い骨になることで丈夫な骨へと変化します。

軟骨が硬い骨に変わることができるということは骨の伸びしろに期待がもてるということにつながります。

骨端線が閉じると復活は見込めない

成長期が終わりに近づいてくると軟骨層は減っていき、すべての軟骨層が硬い骨になると骨端線は見えなくなります。

骨端線が消えるとそれに伴って背の伸びも止まります。つまり、骨端線が閉じてしまうと身長は伸びなくなり、残念ながら復活することもありません。

急に骨が伸びると骨端線の復活とまちがえる場合がありますが、一度閉じてしまった骨端線は再び開くことはありません。

骨が急激に成長する理由には、これまで骨の成長を妨げていた、軟骨細胞をつくるたんぱく質などの栄養不足、軟骨細胞の増殖を促す成長ホルモンの分泌不全などが解消されたことが原因にあります。

そういった要因から、今まで成長できなかった分の骨が一気に伸び、骨端線が復活したと思い込んでしまうわけです。

骨端線はレントゲン撮影をすると骨は白く、軟骨部分は黒く写るので、骨端線が開いているか閉じているかの状態を確認でき成長過程を知ることができます。

骨端線が閉じる時期

骨端線は成長すると自然に閉鎖し、性別や年齢、骨によっても個々で異なります。

骨端線が閉じる理由に関係しているのが、子どもの身体から大人の身体へ変わっていく思春期が影響しています。

思春期は「第二次性徴期」とも呼ばれていて、この時期には性ホルモンが多く分泌されます。

性ホルモンの分泌量が増えると、女の子は女性らしく、男の子は男性らしく成長します。

骨の成熟がおとなのレベルに達すると骨端線は閉じるのです。

【骨端線が残る目安】

男子:17~18歳頃
女子:15~16歳頃

発育には個人差があるため一概にとは言えませんが、思春期(第二次性徴期)は身長の伸びるラストスパートと言われ、思春期を迎えると背がドンドン伸び、思春期が終わると身長は伸びなくなります。

なかには成人・大人になっても骨が成長し、この時期を過ぎても身長が伸びる人もいます。

骨端線に刺激を与えるための+αが成長を促す

骨端線が開いていれば身長は伸びていきますが、骨端線がより刺激されるよう骨芽細胞の活動をサポートしていくことで骨を伸ばす効果が見込めます。

思春期が終わるまでに、成長に必要な栄養と成長ホルモンを分泌させることが大切です。

良質な睡眠

成長ホルモンは脳下垂体から分泌され、質の良い睡眠は分泌を高めます。

成長ホルモンは就寝後2~3時間のあいだ、特に深い睡眠時(ノンレム睡眠中)により多く分泌されます。

テレビやゲーム、遅くまで携帯電話をいじったりと、夜更かしは健康への害だけでなく子どもの成長も阻害するので、健康的な習慣を心がけるようにしましょう。

適度な運動

骨端線に刺激を与える適度な運動は骨や筋肉にちょうど良く負荷がかかり、効率良く成長ホルモンを分泌させます。

バスケットボールやバレーボールなど全身を使う運動は効果的で、縄跳びのような縦方向の運動も成長ホルモンを促すのでおすすめです。

運動があまり得意ではない子どもは、背筋を伸ばすストレッチや、鉄棒にぶら下がる運動も成長ホルモンの分泌を助けてくれます。

過度に負荷をかけた筋力トレーニングは骨端線が傷つく恐れがあります。

長時間または高負荷をかけて関節に刺激を与えるような運動は、背が伸びないことにもつながり兼ねないので注意しましょう。

骨端線への刺激は縦の力=骨を引っ張る方向がポイントとなるので、跳躍系のスポーツや骨に陰圧(物体の内部の圧力が、外部より低い状態を指します)を与える運動を積極的にとり入れましょう。

栄養バランスが摂れた食事

成長期に必要な栄養をまんべんなくバランスよく摂ることで身長を伸ばすことができます。

軟骨の成長には、軟骨の材料となるコラーゲン=たんぱく質が必要となり、カルシウム、マグネシウムなどのミネラル、ビタミンを中心に摂ることで骨を伸ばしやすくします。

食事での栄養補給が一番ですが、好き嫌いや偏食などから食事だけでは摂りにくい栄養はサプリメントを活用して、栄養が偏らないようにしていきましょう。

もっとも身長が伸びやすい思春期に「運動・睡眠・食事」の3つの生活習慣を意識することが身長を伸ばすカギになります。

成長ホルモンの分泌が少ないと低身長になる可能性もあります。

低身長には病気が原因でなるものがあり、成長ホルモン分泌不全性低身長、思春期早発症に起因する低身長、ターナー症候群などがあります。

成長ホルモン分泌不全性低身長の場合、成長ホルモン補充療法ですぐに成長ホルモン治療を行うことが可能です。

手首のレントゲン写真から骨の発育の度合いを調べることで、骨年齢とあとどのくらい身長が伸びるのかを予測でき、骨年齢が若いほど治療の効果が期待できます。

外的要因によって思うように身長が伸びないということがないように、生活習慣をしっかり見直していきましょう。

骨端線の活動を活発化させる

身長は骨端線の有無で決まり、骨端線が開いている状態で刺激を与えるような運動をすることで、骨の成長を促すことができ身長も伸びやすくなります。

骨端線が残っていても生活習慣や食生活次第で成長に大きく影響を及ぼします。

成長を促すにはホルモンを分泌させるための睡眠も非常に大切であり、バランスの摂れた食事での栄養摂取も必要です。

骨端線の働きを活発にするために、身長を伸ばすチャンスを見逃さず効率的にサポートしていきましょう。

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