牛乳を飲むと身長が伸びる理由と牛乳の飲みすぎが身長の伸びに与える悪影響

「子どもの身長を伸ばしたいなら、牛乳を飲もう」という言葉をよく耳にしますが、なぜ牛乳をたくさん飲むと身長が伸びると言われているのかご存知でしょうか?

そもそも本当に牛乳を飲むと身長が伸びるのか、牛乳の成分などからその可能性を検証してみました。

なぜ牛乳を飲むと身長が伸びると言われているのか

牛乳を飲むと身長が伸びると言われている要因は、牛乳やチーズなどの乳製品にはカルシウムを多く含んでいる為と言われています。しかし結論から述べると「カルシウムを取ると身長が伸びる」という考えは正解ではありません。

カルシウムの成分には骨を強くする働きがありますが、骨をのばし背を高くする効果はありません。「骨を伸ばし身長を高くしたい」のであればタンパク質を摂取することが大切となります。

しかしタンパク質ばかり取っていると、骨を強くするカルシウムが不足し、健康に骨が伸びなくなってしまいます。

つまり身長を伸ばすには、タンパク質とカルシウムをバランスよく摂取することが大切と言われています。

牛乳に多く含まれているカルシウムってどんな成分?

カルシウムは骨と歯に99%、血液や筋肉などその他の場所に1%存在しており、常に骨に蓄えられている成分です。

カルシウムは骨だけではなく、血液や筋肉などあらゆるところに関係しており、体の健やかな成長に大切な成分と言われています。

カルシウムの主な働き

・血液をアルカリ性に保ち免疫力を保つ働き
・神経や筋肉の興奮を抑える
・抗アレルギー作用
・切り傷などの出血時、血液を凝固する働き
・神経の興奮で起きるイライラを抑える働き

カルシウムが不足すると、貯蔵している骨からどんどんカルシウムが失われ、骨粗しょう症という骨の病気の原因にも繋がります。

牛乳にはどんな栄養が含まれているの?

牛乳にはカルシウムの他にどのような栄養成分が含まれているのでしょうか?

一般的な牛乳100ml(約コップ1杯分)に含まれている栄養素は以下の通りとなります。加工済み牛乳や低脂肪牛乳は含みません。

カロリー67kcal、タンパク質3.3g、炭水化物4.8g、ナトリウム41mg、カリウム150mg、カルシウム110mg、マグネシウム10mg、リン93mg、鉄0.02mg、亜鉛0.4mg、銅0.01mg、ビタミンA38μg、ビタミンD0.3μg、ビタミンE0.1mg、ビタミンK2μg、ビタミンB10.04mg、ビタミンB2(0.15mg)、ナイアシン0.1mg、ビタミンB60.03mg、ビタミンB12(0.3μg)、葉酸5μg、パントテン酸0.55mg、ビタミンC1mg

文部科学省乳類参照
http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/detail/__icsFiles/afieldfile/2017/02/16/1365343_1-0213r9.pdf

牛乳はカルシウム以外にもたくさんの栄養が含まれていうことがわかります。

成長期の牛乳の摂取目安は?

日本人はカルシウムが平均150~300mg足りていないと言われています。
骨を強くするだけではなく、生活習慣病も予防するカルシウムを意識して摂取しましょう。

年齢 男性推奨量(mg/日) 女性推奨量(mg/日)
1~2歳 400 400
3~5歳 600 550
6~7歳 600 550
8~9歳 650 750
10~11歳 700 700
12~14歳 1000 800
15~17歳 800 650
18~29歳 800 650

カルシウム不足の大きな原因はカルシウムの「吸収率」

カルシウム不足になる大きな要因はカルシウムの吸収率の低さが原因と言われています。カルシウムは骨のほかにも血液や骨など全身に作用する為、摂取する食品によって吸収率がかわります。

特にカルシウムはリンと同時に摂取すると吸収率が下がります。リンは主にスナック菓子やコンビニなどに売っている加工食品に多く含まれており、カルシウムとリン酸がくっつくと栄養が体内に吸収されず、逆に体内のカルシウムが外に排出されてしまいます。

カルシウムの吸収率を上げるためにも、リン酸の過剰摂取は控えましょう。

牛乳の飲み過ぎは身長の伸び率に悪い影響を与える

カルシウム不足と言われる日本人ですが、牛乳を飲むと身長が伸びると考え、推奨摂取量以上の牛乳を子供に飲ませるのはNGと言われています。

理由として、牛乳にはカルシウムのほかに脂質も多く含んでいます。この脂質は肥満の原因となり、成長期前である子供が肥満気味になってしまうと脳が「大人の体に成熟した」と判断し成長ホルモンの分泌が減り、性ホルモンの分泌が活発になり、子供の思春期を早めてしまいます。

一般的に成長期と言われている思春期は「第二次性徴期」と呼ばれ、個人差はありますが男性は平均10~11歳、女性は平均9~10歳頃に始まるとされています。

身長は思春期に入ると伸び率が決まっていると言われており、男性約25㎝、女性約22㎝となります。思春期になると伸び率がほぼ決まっているのであれば、思春期前の身長を伸ばすことが、将来高身長になる秘訣と考えられます。

思春期が早く来るのを避けるためにも、年齢ごとの牛乳適正量を守り、脂質の摂り過ぎには気を付けましょう。

 

牛乳は子供の成長に大切だった

いかがでしたか。牛乳で身長が伸びるという考えは正解ではありませんが、カルシウムとタンパク質をバランスよく摂取することで、骨が強く長く成長します。

またカルシウムは骨を強くするだけではなく、体の筋肉や神経にも関わる大切な成分です。子供の健やかな成長の為にも、1日のカルシウム摂取目安を目標にカルシウムを摂取しましょう。

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